新米猫ハンターとして、迷い猫の聞き込みを続けた僕に猫好きなおばちゃんという強力な仲間が加わりました。
そのおばちゃんから地域猫や野良猫の縄張りなどを教えて貰ったので依頼主の猫の居場所も徐々に特定できるはずです。

この頃になると野良猫が警戒心を解いて僕についてくるようになってきました。
さらには近所で地域猫や野良猫のお世話をしている人の情報も得ることができたので、その人のところにすぐに訪ねました。
その人曰く、いつも同じ顔触れの地域猫にご飯をあげているのに一人分、ご飯の量が減っていたと言うのです。これは飼い主の猫がここにご飯を食べに来た可能性があることを意味します。
僕は探している猫の特徴を念押しで説明して情報を提供して頂くようお願いをしました。
ここへ来て、初めて有力な手掛かりを得ることができて希望が繋がります。
不安と後悔の念が渦巻いているであろう依頼主を少しでも安心させるために僕は聞き込みで得た情報をLINEで共有します。
集めた情報を頼りに、依頼主の猫が現れそうな場所を特定しました。

この場所は地面が平らではなく捕獲機を設置することができなかったので、ここに猫のご飯を用意して猫砂を近くに配置。その様子を近くのトレイルカメラで監視します。
セットが完了した頃合いに依頼主が捜索を手伝いたいと申し出てきました。
今までも何度か手伝いを申し出てくれていたのですけども運営からの指示により断ってました。
もう、そんなことを言っていられないと思った僕は捜索に協力してくれるよう、お願いしました。
捜索の協力をお願いして、すぐに依頼主から猫ちゃんを発見したという連絡が入りました。
依頼主からどうすれば良いか聞かれた僕は、猫は不安な感情を感じ取ってしまうため、家にいるように錯覚するように猫を呼びかけるようアドバイスしました。
僕たちの気持ちが通じたのでしょう。猫はすぐに依頼主の元へ帰ってきました。依頼主と猫が再会する姿を見た僕は初めて仕事で涙を流しました。
無事、本件を解決し依頼主との挨拶が終わりました。
帰ろうと思い、車を走らせたその時です。あの仲良くなったキジトラの野良猫がいつもと違う鳴き声でなんか言ってます。
「負けるなよ!応援してるからな!」
2度目の涙を流しながら、それは約束できない事を心の中で告げました。